システムの一部導入で作業時間は3分の1に。Web発注による業務フローの変更は、事業拡大のカギです。
クラフトビールのリーディングカンパニーとして圧倒的な存在感を持つ株式会社ヤッホーブルーイング。卸売販売、小売店・飲食店との直接取引、通信販売の3つの商流を基本とし、そのうちの小売店・飲食店の直接取引部分でFAX中心の受注からWebを活用した受注にシフトするべく、さまざまな手法を画策中。『BtoBプラットフォーム 受発注』の導入に至った経緯や業務改善の効果、そして将来的な展開について伺いました。
ココがPOINT!
- 1FAXトラブルなど“アナログ受注”の課題が解決し、確実な受注が可能に
- 2基幹システムへの受注入力が不要になり、従業員の作業時間が大幅削減
- 3正確な受注=確実な納品が可能になり、お取引先の満足度も向上
Web受注導入当初は、逆に手間が増えた印象だった
弊社は、「よなよなエール」や「軽井沢高原ビール」、「水曜日のネコ」、「東京ブラック」といった個性的なクラフトビールを製造・販売するビールメーカーです。製品は、全国向けと軽井沢に限定した製品がある他、数量限定製品など、多岐にわたる製品をラインナップしています。新しいことにどんどんチャレンジしていく自由な会社風土が追い風となり、新製品を開発するときは社内で希望者を募り、プロジェクトを立ち上げる手法で個性的な製品を作り出してきました。ビールの品評会に出品して受賞することが、メーカーとしてのモチベーションになっており、これまでも数々の受賞歴があります。昨年は、2年に1回開催されるWBC(ワールドビアカップ)で銀賞を受賞しています。
これまで、飲食店に卸す役割を担う酒屋さんの他、飲食店からFAXや電話、メールなど様々な方法で受注し、その内容を人手で基幹システムに入力していました。
『BtoBプラットフォーム 受発注』の導入はちょうど7年前、親会社である星野リゾートからインフォマートの導入を要望されたことがきっかけです。
導入当初は、毎朝、受注確認のためにインフォマートの画面を確認し、注文が入っている場合はその内容をプリントアウトし、基幹システムに手入力していました。従来のアナログ受注と同様の作業が発生していたので、Web受注はかえって手間が増えたと感じている時期もありました。
しかし、従来のFAX受注には、受注業務の生産低下を招く根本的な大きな二つの課題がありました。一つ目は、注文書への人為的な入力ミス、もう一つが、「FAXを送った」「届いていない」という行き違いのトラブルです。『BtoBプラットフォーム 受発注』なら、発注側、受注側が常に同じデータを共有することができるので、この大きな課題は解決されました。
さらに、基幹システムのリニューアルにあたり、『BtoBプラットフォーム 受発注』と連携させることで、受注データの自動取り込みが可能になりました。結果的に人為的ミスが減り、業務時間の短縮にもつながっているため、導入メリットは、当初と比べ、非常に大きなものになっています。
ここフル隊(法人受注ユニット)
ご担当者様
ここフル隊(法人受注ユニット)
ご担当者様
ここフル隊(法人受注ユニット)
ご担当者様
作業時間が3分の1に。
業務フローとワークスタイルに変化がでた
現在、アクティブなお取引先は1,000件以上あります。そのうち、『BtoBプラットフォーム 受発注』を活用しているのは10%。件数としてはまだ少ないのですが、発注が頻繁なお取引先が中心ですので、取引高としてはある程度、まとまった数字になっています。
実作業の面では、『BtoBプラットフォーム 受発注』を活用したことで、1件当たりの処理時間が、1/3になりました。
FAXで受注した場合、弊社の基幹システムに入力してダブルチェック。その後、お取引先にRE-FAXした上で、出荷時に納品書を再度FAXしていました。これをWeb受注に移行することで、RE-FAXから先の処理をすべて簡略化していますので、時間も手間も省けることになります。
また、お取引先の多くは飲食店ですので、受注の締め切り時間を17時と、遅い時間に設定しています。お取引先への確認のRE-FAXはパート社員が担当しますが、締め切り時間まで待機したり、終業時間間際に作業が集中し残業になったりしていました。しかし今では、受注伝票処理業務が大幅に簡略化されたので、パート社員は定時で帰宅できます。結果、パート社員だけでなく全体の業務を管理している私達正社員のワークスタイルにも変化が出てきました。
受注ミスも大きく改善されました。FAX注文では、品名だけ書かれていても、樽なのか缶なのか分からないことも度々あり、あいまいな表記に関しては電話で確認する必要があったのですが、この作業もなくなりました。時短や作業効率の向上に加え、ミスがなくなるのは大きなメリットです。
今後はオプションの『受発注ライト』機能も積極的に利用して、Web受注を拡大予定
現在では、FAX・TEL発注のお取引先に無料IDを配布して、Web発注画面を提供することができる『受発注ライト』も活用しています。この取り組みの導入に当たっては、他のシステム会社からの提案も受けましたが、コスト面やインフォマートさんのシェア、今後の展開を考えると現在の選択が必然でした。
『受発注ライト』を始めて10ケ月になります。今はまだトライアルで1社の酒屋さんにしか導入してもらっていませんが、複数の飲食店に販売されている卸的役割を果たしていただいており、納品先件数として200件近くのボリュームがあるため、部分的ではあるものの大きな業務効率化につながっています。お取引先からの問合せ対応ノウハウも身についたので、今後は積極的に他のお取引先にも展開していく計画を立てております。
お取引先へ、様々なメリット訴求で、WIN-WINの関係性を作りたい
『受発注ライト』の魅力は、お取引先が取り組みやすい点です。独自システムを導入する必要がなく、敷居が低いのがいいですね。パソコンだけでなく、タブレットやスマホといったモバイルを活用でき、ミスのない正確な発注ができるのは、お取引先にとってもメリットになるはずです。
その他、夜間の注文にも対応できますし、翌日になってFAXでお伝えする欠品や配達の遅れなどといった情報は、Webを活用すれば発注のタイミングでお伝えする事ができる点も大きなメリットです。
とはいえ、受注側から無理にお願いできるものではありません。特に、ネット活用に慣れていないお取引先へは、キャンペーンや製品情報などの情報発信のツールとしてWebを活用していただきながら、徐々に理解を深めていただければと考えています。
今後は拡販と同時に、現状8割以上のFAX受注をシステム利用に変更していくことが、業務効率化のカギになってくると思います。また、将来的には在庫の管理などもシステムから確認できるようになれば面白い展開になるのではないかと期待しています。
本格的に稼働して感じているのが、Webによる受発注の仕組みは、私達の会社だけの効率化ではなくお取引先にとってメリットがある仕組みだということです。さらにインフォマートさんに協力してもらいながら、利用を広げていきたいと考えています。
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BtoBプラットフォーム 受発注 ライト
- 受発注・請求書業務を最適化
株式会社ヤッホーブルーイング
設立 | : | 1996年 |
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事業内容 | : | クラフトビールの製造および販売 |
代表者 | : | 代表取締役社長 井手 直行 |
本社所在地 | : | 長野県軽井沢町長倉2148 |
企業サイト | : | http://yohobrewing.com/ |
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